ポルシェによるe-フューエル アメリカ・テキサス州でも生産

 ポルシェが南米チリにe-フューエルを製造するプラントを建設し、稼働が始まったというニュースが昨年の年末にありました。

 e-フューエルとは、風力発電などの再生可能エネルギーを用いて水を電気分解し、発生した水素をさらに(どこかから回収した)二酸化炭素と反応させてメタノールを作り、さらに加工して作られてたガソリン代替燃料がe-フューエルです。

 チリのプラントでは、e-フューエルの生産を当座年産13万リットルの規模で開始、5、6年のうちに年産5500万リットル規模まで施設を拡大し、最終的には年産5億5000万リッター規模まで拡大する計画となっています。

 そんなチリのプラントが稼働しだしてまだ本格稼働に至っていない状況にも関わらず、すでに次のステップを目指した大規模プラントの建設がアメリカのテキサス州で始まるというニュースです。

 建設は2024年に開始され、商業化を目指したプラントとなり、e-フューエルを年産7億5000万リットルの生産する計画のようです。
 しかも2027年にはその生産規模まで達する計画だとされています。

 e-フューエルは上に書いたように、複数の工程を経て生産されますので、その分エネルギーロスが非常に多く、再生可能エネルギーをそのままEVに充電できればそのエネルギーの77%を使用できることになるが、e-フューエルに変換すると最終的に13%のエネルギーしか使用できないと言われています。

 本質的な用途が『自動車』であるべきEVを再生可能エネルギーの蓄電池的に考えて再生可能エネルギーの都合に合わせてEVに充電されるという考え方が滑稽だと僕は思っているんですが、それでもやはりe-フューエルのエネルギーロスは大きすぎると思います。
 いかに工場の規模を増やしせたとしても、これが現在のガソリン100%代替えになるとは思えません。

 やっぱりe-フューエルの工程の一番最初、水素の段階、または、そこからアンモニア化した状態を使用するのが一番バランスが取れている気がします。

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