ホンダ 水素活用拡大についての発表を行う

自動車関連

 ホンダが水素事業の取り組みについて説明会を行い、カーボンニュートラル社会に向けた水素活用拡大に取り組み、2050年にはホンダの全ての製品と企業活動を通じてカーボンニュートラル実現を目指すとしています。

 要は水素をもっと積極的に取り組んでいきますよっていう話ですね。

 中でも注目は、GM社と共同開発を行った次世代型燃料電池を2024年にCR-Vをベースとした市販車を発売するところ。しかもその次世代型燃料電池は従来型よりもコストが1/3、耐久性は2倍になっているとしています。

 そして、さらに2030年ごろにはさらに次世代型燃料電池の発売を目標としており、その第3世代燃料電池は第2世代よりもさらにコストが半分、耐久性が2倍を目指し、従来のディーゼルエンジンと同等のコスト、同等の使い勝手を得ることとするとか。

 加えて、ホンダは自家用車だけの用途に限らず、商用車、定置電源、建設機械といった分野に向けて燃料電池を供給し、シェアを獲得していくことを目標とするようです。

 最近のEV用バッテリーの希少原材料の高騰により、EVが将来にわたっても大きく値段が下がるとは思えず、そこでわずか7年で燃料電池がディーゼル同等までコストが下がるというのならば十分商機もあるでしょう。

 実は最近、仕事の関係で水素関連のプラントを見学する機会があったのですが、正直、まだまだ実験段階という雰囲気で、とても一般ユーザーを対象にした商業ベースに乗ったシロモノではないなと感じました。

 ただ、一方で水素は自動車だけに限らず幅広い用途が考えられています。
 例えば鉄鋼業界で還元剤として今は炭素(石炭)を使っているところを直接水素に置き換えることができたり、ガスとして今はメタンを燃やしているところを完全に置き換えることもできるし、混焼してコストとCO2削減のバランスをとるような、0か100かじゃない柔らかい移行措置がとれるというメリットがあります。
 薄く広く普及させて、全体としてのCO2を削減するような運用が向いています。

 先日の東京オートサロンでトヨタが発表していた86の水素レトロフィットも、既存のガソリン車が最小限のコストでCO2を出さない車にできれば、薄く広くCO2削減されることになるわけで、結局トータルでより多くのCO2を削減することができるというお話ですよね。

 いずれにせよ、自動車メーカーで水素普及に頑張るのがトヨタだけじゃなく、たくさんの自動車メーカーが参加するようになれば、より水素のハードルも下がるわけで、ホンダの動きは歓迎するべきことですね。

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