ランドローバーの強烈な思い出

自動車関連

 現在の愛車はランドローバー・ディスカバリー。

 元々ランドローバーは好きなメーカーでした。それは過去に衝撃の体験をしたからでした。

 僕がまだ大学生のとき、免許をとってしばらくして、古くなった家の車、日産ブルーバードを乗り換えよういう事になりました。
 父親と兄が共同で車を買うという話になり、兄の希望で四躯がいいなと決まりました。
 当時の世間はバブル末期の華やかなりし頃で、三菱パジェロが全盛を誇っていました。
 当然パジェロも見に行ったのですが、検討する中でランドローバーも冷やかしで見に行こうという事になりました。

 その頃のランドローバーは超高級車であるレンジローバーとなにやら無骨な初代ディスカバリーしか売っていない変わったメーカー、どちらかといえばレンジローバーだけを売る高級車専門店のイメージでした。
 もうあんまり覚えていないんですが、そんなわけで少々気負いも感じながらディーラーに行った気がします。
 しかし実際はディーラーの雰囲気はそんなに敷居も高くなく、悪くないお店でした。

 ディーラーに着きしばらくの雑談の後、レンジローバーを試乗されますか?と勧められました。
 どう見ても冷やかしだったと思うのですが、じゃあせっかくなのでということで試乗することになりました。

 しかし、どういうことかディーラーマンが運転席に乗り込みました。

 なんだ高級車は運転させてくれないのか、と不満に思っていたところ、ディーラーマンはレンジローバーの凄さを説明しつつ、「この車ならこんなことも可能です」と、突然、通りかかった道路横の堤防の斜面を登り始めたのです!

 せいぜい30°前後の斜面だったと思うのですが、本格的なクロカン走行など全く体験したことがない僕にとっては垂直に壁を上り下りしているかのような感覚です。
 それを、当時円高でいまよりだいぶお得だったとはいえ、砂漠のロールスロイスと言われた高級車であるレンジローバーが苦もなく斜面を上り下りする様は僕に強烈な印象を残しました。

 このメーカーはすごい!と心に刻み込まれたのでした。

 今にして思えば、ディーラーが試乗で河川敷の堤防を(おそらく無断で)上り下りするって、それ法律的にどうなの?って思いますが、車の性能を知らせるには最高のデモンストレーションだったとおもいます。

 ちなみに、結局この時はいすゞのビッグホーンを買いました。
 レンジローバーは無理だったけど4WDはハマってしまったのです。

 そしてそれ以来、僕にとってランドローバーは常に気になるメーカーであり続けました。

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