911、930、964世代の空冷911における特徴的なカエルのようなフロントヘッドライト。
911を発売した当時の光学技術ではヘッドライトを寝かすようなレイアウトにできず、ヘッドライトだけ垂直に近い角度に立てているわけです。
これは空力的にはかなり不利な形状であり、ポルシェも空力を重視してヘッドライト部分をけずって、ノーズ全体をスラントさせたレーシングカーを開発しました。
それが935。
ポルシェ935はアメリカン大排気量V8レーシングカーに勝つため、大型ターボで武装したレーシングカーでした。
この935も一時代を作った車でした。
この935と同時期にプライベーターで911をカスタムしてレーシングカーに仕上げていたクレーマーというチームがありました。
クレーマーポルシェは、外見こそ935そっくりなんですが(ワークスから外装パーツの供給を受けていたそうな)、中身は別物で、あくまで市販911のカスタムカーでしたが、それで1979年にルマン総合優勝を果たします。
このクレーマーをレプリカした車の記事がありました。
https://www.autocar.jp/post/935125
https://www.autocar.jp/post/935155
なかなかマニアックな路線のレプリカですね。
実際に935のイメージを生かした市販車は発売されています。
こちらのベースは930ターボで330馬力仕様。
国内正規ミツワ物はたしか全車シルバー。
30〜40台ぐらいしか入ってきていないはずです。
もろ935という935streetというのもあった模様です。
その後、964世代でもフラットノーズは設定されました。
964世代のポルシェは、ワンオフに近い派生モデルが数多く生産されており、フラットノーズといいながら、968風のヘッドライトを装着した911フラットノーズも存在しています。
930フラットノーズ、964フラットノーズは実車を見たことがありますが、さすがにこのタイプの現車は見たことがありません。
僕が子供の頃、リアルタイムでこの一連のフラットノーズを見た感想は「やっぱり911はカエル目でしょ!」と思っていましたが。。。
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