先日のBLOGで書いたお買い得ポルシェ。
996ターボカブリオレはカッコいいし、そこそこ速いし、750万ぐらいで手に入るし、お得だと書きました。
ただ、0-100km/hで4.9秒という996ターボのスペックは、最新カーに比べると少し物足りないのも事実。
0-100km/hで4.0秒を切ってくれれば、現代にあってもそんなに不満を抱くシーンはないでしょう。
と、なると、911で言えば、
素のカレラは最新992でも0-100km/hで4.0秒は切っておらず、カレラSが991の後期から3.9秒と0-100km/h4.0秒切り。
GT3は限定車997 GT3 RS4.0が初めて0-100km/h3.9秒と4.0秒切り。
素のGT3で4.0秒を切ったのは991前期から。
ターボで4.0秒を切ったのは997前期。3.7秒でした。
というわけで、今日は997ターボを取り上げます。
997は2004年に996からのモデルチェンジとして発売されました。
997は見ての通り996で不評だった異型ヘッドライトをやめ、911伝統の丸目ヘッドライトを採用、ポジションランプ、ウインカーなどもヘッドライト別体に回帰しました。
996ではショボショボだった内装もクオリティアップ。
実はメカ的には996のマイナーチェンジ的なモデルだったのにも関わらずThe911!というイメージを回復させたモデルです。
販売台数で言えば991の方が多いのですが、997販売当時はリーマンショックの時期と重なっていましたので、それでも991にならぶ売上台数を積み上げた997は最も人気のある911と言えます。
そんな997の中でもターボは、前期と後期でかなり内容が変更されています。
997前期のターボは996ターボから引き継いだ3.6リッターツインターボエンジンが基本。
トランスミッションも5速のトルコンATのまま。
タービンがガソリン車世界初だったVTGタービンを採用するなどしていましたが、やっぱりマイナーチェンジレベルでした。
しかし、ボディがフルモデルチェンジしてもメカはキャリーオーバー、ボディのマイナーチェンジのときにメカのモデルチェンジ、というのがポルシェのパターンです。
997も後期でフルモデルチェンジ級の改良を受けます。
それまでのターボは、空冷エンジンにルーツを持つ通称GT1ブロックと言われるエンジンブロックのままでしたが、それがついに新開発エンジンに更新されました。
排気量が3.8リッターに拡大され、しかも直噴化。
パワーは500馬力の大台に達し、それでいてCO2環境性能は18%改善します。
トランスミッションがツインクラッチの7速PDKとなり、その結果、0-100では3.4秒まで短縮しました。
997後期ともなれば、十分、現行車とタメをはれる性能を持っていると言えるでしょう。
それだけに997後期の中古相場はまだまだ高め。
997後期は通常のカレラでも650万円、カレラSで800万円、ターボになると1300万ぐらいとかします。
それが997前期ならば、カレラで350万円から、カレラSで450万円、そして、なんとターボでも700万円スタート!
上でも述べましたが997前期でもターボは0-100km/hで4.0秒を切り、しかもトルコンATながら初めてマニュアルトランスミッションの0-100km/hタイムを上回ったのです。
996ターボのデザインも僕は嫌いじゃありませんが、997は一般受けもよく、誰が見てもTheポルシェ!という価値が付加されることを思うと、996+200万円という値段は正当化できるでしょう。
997後期のMA170型エンジンでも悪い評判は聞きませんが、それでもはるか空冷時代からのルーツを持つ前期のM97型エンジン、しかも枯れた技術のトルコンAT、と前期のほうが不安なく乗れると言えなくもありません。
そんなわけで997の前期ターボも狙い目ですね。
ちなみに997前期ターボカブリオレが850万ぐらいでありますね。
すばらしい。
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