これまでもレストア、レプリカ、レストモッドなど旧車カスタムの手法についていろいろ取り上げてきましたが、これまた一つのジャンルであるレトロフィットについて取り上げたいと思います。
旧車を維持する上で問題になるポイントの一つが、純正パーツの入手しやすさです。
例えばエンジンブロックなどの大物パーツの供給も大問題ですが、細かいエンジンブラケットが欠品とか、エアコンの操作部が欠品とかよくある話です。
日本ではその車種の生産終了後10年間は純正パーツを供給するようメーカーに義務付けられているらしいですが、まぁ、たかだか10年の話。
ポルシェなどはメーカー設立後に生産されたポルシェ車両の60%以上がいまだ現役で道路上を走っていると言われていますが、それは車の耐久性ももちろんのこと、パーツの在庫がなくなっても、ある程度オーダーが溜まった段階で再生産してくれたりするため、古くなっても維持できるのです。
最近は日本車でもトヨタのランクルとか日産のGT-RとかホンダのNSXとかマツダのロードスターとか、そういう貴重で要望の多い一部車種については再販の動きもありますが、まだまだと言わざるを得ないでしょう。
で、レストアするとなると純正パーツの供給が問題になりますが、もういっそ新しい現代の部品を使ったパーツに載せ替えちゃおうというのがレトロフィット。
よくあるのがエアコンで、昔の車についているカーエアコンに使用されている冷媒はフロンR12だったりしますが、これをR134aに対応させるキットが販売されていますね。
さらに進めて、エンジンを廃止し、EVモーターに載せ替えるというキットも存在しています。
こちらイギリスの会社によるEVレトロフィットキット。
写真はポルシェ930用。
他にもディフェンダー用とミニ用がラインナップされているようです。
先にポルシェはパーツ供給があると書いておきながら、こういったカスタムでも911は定番ですね。
最近はテスラのモーター、バッテリーを流用するのがトレンドのようです。
コストパフォーマンスが優れているようですね。
旧車からEVだと、ガワが同じでももうまるで違う車になってしまいそうで僕は否定的ですが、ガソリン車がどうしても維持できなくなってきたら、こういう技術が不可欠になるのかもしれません。
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