アメリカでは通常右ハンドル車の登録ができません。
しかし対象の車両の登録国で25年が経過した車両はクラシックカーとして例外的に輸入し登録することが許されています。
このルールのため日本でも登録から25年が経過した車の中古車相場が急に上昇したりします。
来年2024年に登録25年が経過し、25年ルールによりアメリカへの輸出が始まる車、つまり1999年に登録された車にどんな車があるかといいますと、、、
まずは三菱ランサーエボリューションVI。
シャーシが第2世代のエボ4〜6の中での最終形。
中でもトミーマキネン仕様は市場での評価が元々高め。
来年からアメリカ輸出が始まるとなると、より一層の高騰が考えられます。
日産S15シルビアも1999年に登場した車です。
バブルの影響もあり売れに売れたS13シルビア。
そこからモデルチェンジしたS14シルビアは3ナンバー化されましたが、これが肥大化したと不評で、S15では5ナンバーサイズにサイズダウンして発売されました。
これにより国内人気はある程度回復しました。
北米にはS14までは輸出されていましたが、このS15は輸出されなかったこともあり、注目の車種といえるでしょう。
そして、何と言っても最も注目されるのはR34スカイラインGT-Rでしょう。
言わずとしれた第2世代GT-Rの最後を飾った車。
直列6気筒2.6リッターツインターボのRB26DETTにアテーサET-Sという構成はR32から変わっていませんが、ちょうどよいボディサイズに6MTの設定など、最も熟成されたGT-Rです。
最後のスカイラインGT-Rという記号性もあり、国内価格は高騰しまくっていますが、これが25年ルール解禁されることにより、さらなる高騰が予想されますね。
それから、番外編ですが、、、
ポルシェ911、996のGT3が25年ルール解禁となります。
歴代911の中にあって、最も不人気だと思われる996世代。
普通のカレラ系は新しい水冷エンジンの評判の悪さもあり、200万〜300万ぐらいで中古車が見つかります。
しかしターボ、GT3、GT2などのいわゆる役付きモデルになると、さすがの996でもそこそこの値段が付いています。
ところが前期型の996GT3は役付きモデルながら普通のカレラと同じ涙目形状のヘッドライトを持っており、デザイン的には評判の悪い部類。
(その他の役付きモデルはターボと同じひょうたん型ヘッドライト)
そのため996の役付きモデルの中では中古相場が低めな車種でした。
一方で前期996GT3は空冷時代のRSモデル同様に大胆な軽量化が施されており、やり過ぎレベルでシャープでスパルタンな乗り心地の超過激モデルになっています。
その後のGT3はどんどん豪華で派手になっていきましたので、前期996GT3は過激なポルシェが比較的お安く体感できる狙い目のモデルでした。
一時は600万円ぐらいでも見つかる状況でした。
そんな前期996GT3だったんですが、そのお得感と他の911全体の相場上昇に伴って、前期996GT3の価値も見直され、相場は上昇。
最近では1500万円ぐらいの相場になっていました。
それが今回の25年ルールによる輸出解禁のため、円安市場の日本からアメリカへ大量に流出するおそれが高まっています。
なにしろ日本で2年前に1000万円だった車が1500万円に高騰していても、アメリカ人からしてみればドル建てだと値段変わらず。
2年間のアメリカでのインフレを考えれば、むしろ値段が下がっているように感じられるでしょう。
『996が値下がり?日本人はバカか?』って思われていると思います。
つくづく貧しい日本が恨めしいです。
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